「思考が止まり、ただただ至福の中にいた——」
ある日、突然訪れた「サマーディ」と呼ばれる覚醒体験。
過去も未来も、自分という感覚さえも消え、ただ光と愛に包まれた感覚。言葉にできないほどの深い幸福が、脳天から突き抜けるような体験をしました。
この体験をきっかけに、引き続き鍛錬を続け、自動思考を手放しながら日々の中で愛と至福のエネルギーと共に生きる状態が続くようになりました。
本記事では、私がどのような実践を通じてこの状態に至ったのか、また日常生活でどのような変化が起きたのかをシェアしたいと思います。

覚醒体験は、決して特別なことではなく、続けさえすれば誰にでも起こる可能性があるものです
マントラとムドラ瞑想を2年間続けたら自動思考が止まり脳天を突き抜ける至福を体験した私の覚醒体験②
以前、自動思考が一時的に止まり、サマーディ(覚醒体験)を体験しました。
その時の記録をまとめたものはこちらになります。

覚醒体験がどんな感じになったかというと、
- 立っていられないほどの幸福な状態が脳天から突き抜けるような感覚
- 思考が完全に無くなり、過去も未来も、自分というアイデンティティが全てなくなる
- 全てが光のように輝いている状態
で、ものすごく心地が良かったという以上に素晴らしい体験でした。
もっと長くこの状態にならないかな、と引き続き鍛錬を続けていました。
サマーディ(覚醒体験)について
サマーディは、「本当の自分(純粋意識)」に完全につながる体験です。
それは「思考や感情」「自我」「時間感覚」を超えた完全な「今ここ」の統合のことをさします。
多くの段階があり、体験と修行を通じて深まっていきます。
サマーディの種類(8つの段階)
サマーディそのものも、深さや質によって複数の段階に分けて説明されることがあります。代表的なのは以下のような分類です。
1. サヴィカルパ・サマーディ(有分別三昧)
- 思考・感覚が残る状態の覚醒体験
- 光や至福の体験はあるが、まだ「自分が体験している」という意識がある
- 初期のサマーディ体験で多くの人がここを通る
2. ニルヴィカルパ・サマーディ(無分別三昧)
- 「私」や時間・空間の感覚が完全に消えた状態
- 純粋意識そのものになる体験(自己と宇宙の完全一体化)
- 言葉では説明できないが、「ある」としか言えない超越状態
3. サヴィチャーラ・サマーディ(理智を伴う三昧)
- 深く思考や分析に集中した状態の覚醒。哲学や神秘思索を通じても起こる。
4. ニルヴィチャーラ・サマーディ(理智を超えた三昧)
- 知的な思考すら止まり、純粋な「気づき」だけが残る。
- 自我の沈黙と、奥深い叡智の体験。
5. サビージャ・サマーディ(種あり三昧)
- まだカルマ(潜在的な印象)が残っている状態。
- 深い覚醒体験だが、再び日常に戻ると反応や自動思考が戻ることも。
6. ニルビージャ・サマーディ(種なし三昧)
- すべての潜在的な印象(サンスカーラ)が消滅した状態。
- 永続する悟り。この状態が続くと完全解脱に至るとされる。
7. サンプリャナータ・サマーディ(対象に意識が向く三昧)
- 瞑想対象がまだ残っており、それと一体化する覚醒。
8. アサンプリャナータ・サマーディ(対象なき三昧)
- 瞑想対象すら消え、純粋な意識そのものになる。
- この段階での意識は、もはや形あるものの全てを超越している。
サマーディは一度体験したら終わりというのではなく、鍛錬を続けていくと随時深まっていきます。
私が実際に引き続きやったこと
朝起きてから夜眠る直前までマントラを唱える
マントラは短いもので、唱えていて苦にならないものを一つ選び、それをずっと唱え続けました。
自分の自動思考に気づくたび、上書きするようにマントラを唱え続けました。

なぜ、マントラが良いのですか?

マントラが効果的な理由はいくつかありますが、マントラ=真言の音が脳に良い刺激を与えると考えられています
マントラは、ただの「言葉」ではなく、古来から「意識を変容させる力」があるとされてきました。
マントラは「音」です。音には振動があり、その振動が脳や神経に微細な影響を与えます。
特定のマントラ(たとえば「オーム」「ソーハム」など)は、内側の波動を整え、深い瞑想状態へ導く働きがあります。
つまり、言葉で思考を抑えるだけでなく、エネルギー的にも整えてくれるのです。
初心者向けの覚醒体験を深める短いマントラをご紹介します。
「ソーハム(Soham)」
- 意味:「私はそれである(I am That)」
- 呼吸と連動:
- 息を吸いながら「ソー」
- 吐きながら「ハム」
- とても自然で、無理なく続けられるマントラ。自分=宇宙という感覚を育む。
「オーム・シャーンティ・オーム(Om Shanti Om)」
- 意味:「平安がすべてに満ちるように」
- 深い癒しと浄化をもたらす。思考が沈み、空(くう)の感覚へ近づく。
無マントラ(マントラすら使わない)
- 思考の素材である言葉を一切手放し、「今ここにある」だけに気づく
- 呼吸すら自然に任せて、気づきだけを保つ
ムドラ瞑想
毎日ムドラ瞑想を行いました。
- 朝20分から30分
- 夕方20分
組んだムドラは毎回同じものではなく、その日の自分の体調に合ったものを随時選びました。

ムドラは、なぜ効果が得られるのですか?

ムドラには体内のエネルギーを整える効果があります
ムドラとは、手や指で特定の形(印)を作ることで、エネルギーの流れや意識状態に働きかける古代からの技法です。
まるで「内側のスイッチ」をONにするジェスチャーのようなもので、心・身体・エネルギーの調和を助けてくれます。
私たちの手にはたくさんの神経やエネルギーライン(ナディ)が通っています。
ムドラを組むことで、そのエネルギーの流れが活性化・整流され、深い瞑想状態や高い意識レベルに入りやすくなります。たとえば、親指は「神性」、人差し指は「自己(エゴ)」を象徴するとされ、これらを結ぶ「チン・ムドラ(親指と人差し指をつけるムドラ)」は、「自己と宇宙の統合」を象徴します。
このように、指の配置がエネルギーと意識に直接働きかけることで、覚醒へとエネルギーを整えてくれる手法です。
チン・ムドラ(智慧の印)
- 親指と人差し指の先を軽く合わせ、他の指は伸ばす
- 手の甲を膝の上に置き、手のひらを上に向けて静かに保つ
- 「私は気づいている存在」である感覚を深め、思考の静まりをサポート
アディ・ムドラ(原初の印)
- 親指を手のひらに入れて、他の4本指で包むように握る
- 手のひらを下にして膝の上に置く
- 生命エネルギーを内側に引き戻す作用があり、意識が中心に統合されていく
プラーナ・ムドラ(生命の印)
- 薬指+小指+親指の先を合わせる
- 人差し指と中指はまっすぐに伸ばす
- 生命エネルギーを最大限に引き出し、覚醒を助ける強力なムドラ
ムドラについては、このブログ記事内でもいくつかご紹介しています。

起こったこと
約半月くらい、毎日、これを続けたところ、時々、涙が理由もなく流れて、そして、同時に自然に中毒的な自動思考が消えていきました。
浄化が起こったのだと思います。
ここで、私が抱えていた中毒的な自動思考は、どんなものかというと、
- よく思い返して腹が立つこと
- 頻繁に不安になること
が多かったのですが、それらが、なくなっていきました。
その後さらに1ヶ月くらい過ぎた頃から、頭の中が完全に愛と至福のエネルギーで満ち溢れ、言葉を考えることすらできなくなりました。
自動思考が愛のエネルギーに変換された感じとなりました。
過剰労働と行動に起こすこと
未来のことをあれこれ考えることがなくなりました。
その時その時に、必要だと感じることが直感からやってくるので、それを行動に起こすだけで十分だと感じるようになりました。
今までは、未来を不安視していたため過剰労働していたのだということから完全に解放された感じになりました。
他人と自分との関係
他人は、実は、存在していなくて、自分のハイヤーセルフの現れであると感じるようになりました。
他人のいる世界という感じではなく、世界はハイヤーセルフそのものだという感じです。
自分を愛することで、世界(というか周り)が同じように愛になっていくような感覚を感じています。
自分を大切に扱う
自分の機嫌を自分で取ること、自分を愛することで、さらに、この状態は加速するようになりました。
- 自分に厳しいこと
- きつい仕事
- やりたくないこと
- 嫌な人との人間関係
などは完全に無視していいし、無理する必要は全くないです。
大切なのは、「今、この瞬間に幸せでいるかどうか」なので、無理をして幸せでないなら、それは違うということで良いのです。
トラウマの治療も、厳密に言えば、この状態になるためには必要がないけど、中毒的な自動思考に必然的に上がってきてしまうので、最初は、ある程度は必要かもしれないとは思います。
とにかく自分に愛を持って接することが大切です。
自分を愛することについて苦手な方もいらっしゃるので、以前、チャネリングをしてハイヤーセルフからのメッセージを受け取りました。
自分を生きる上で最重要に大切なことなので、ご興味がある方はこちらの記事をご覧いただくとよろしいかと思います。

まとめ
自動思考を止めて、サマーディ(覚醒体験)を長時間得るには、
- マントラ
- ムドラ瞑想
- 自分を大切にすること
を意識すると、次第に自然的に起こってくるようになります。
サマーディはもともと誰にでも起こる可能性のあるものなので、とにかく続けることが鍵になります。
私も引き続き、鍛錬を続けます。
ヒーリングのゴールでもあるけど、本当の自分でいる完全な自由を手にしましょう。